わたしの砂時計 (大きな砂時計改め)       

サラサラと流れていく日常を ほんのひと掬い 時々ピアノ 時々愚痴と毒吐き

日本人の真価  藤原正彦




ふじわら 2022年7月発行 文春新書

藤原氏が週刊新潮連載のエッセイ「管見妄語」の連載をやめて
至極残念に思っていましたが、半年後にはもう「文芸春秋」に
巻頭エッセイの連載を依頼されていました。当然でしょう。

人生経験、知識教養、文才、すべてを備えているからです。
ご本人の言う「フェロモン」とか「モテモテ」とかいうおちゃらけが
ちょっと鼻につくくらいで。

とりあげたい箇所はたくさんありますが、二つだけに絞ると、
まずは「民主主義という幻想」です。

アメリカが世界の民主主義を主導できるほど模範的な国か?という疑問。
移民差別、貧富の格差、銃社会等々。

自由、平等というけれど、人間は本来自由でも平等でもありません。
生まれ落ちた時から、道徳や倫理、法律といったものに縛られている。

また、人間はほぼすべての面で不平等であります。

なので、自由や平等は西洋の作ったフィクション。

民主主義の致命的欠陥は、「国民主権」が
「国民が成熟した判断を下せる」という永遠に満たされない前提
の上に成り立っていることです。
民主主義とはほとんど常に
愚衆政治でありポピュリズムなのです。

深くうなずけます。

(選挙に宗教団体が介入したり、悪意を持った権威主義的外国が
民主主義の脆弱な部分を突き、SNSで大がかりな世論誘導をする
といった事実もある。トランプ氏支持への誘導にロシア情報機関が
かかわったのは事実であり、21年の自民党総裁選ではSNSで
党内対立をあおる投稿は中国から組織的にされていたと
公安調査庁のある幹部は語っている。日経新聞より。)←私的注です。

アメリカで、そして世界で決してなくならない人種差別。
日本がこれに立ち向かい、敗れた歴史が語られないということについて。

第一次大戦後のパリ講和会議で発足した国際連盟の会議で
日本が人種差別撤廃を提案しました。アメリカとイギリスの猛反対にも
かかわらず、採決では賛成11,反対5となりました。
可決かと思いきや、議長のウッドロー・ウィルソン米大統領が、
「全会一致が必要」と突然言い出し日本案を退けたのです。

それまで、明治維新以来さんざん人種的差別を受けてきた日本が
毅然として提案した法案でしたが、
差別主義者ウィルソンによって葬られました。
白人から見れば、「黄色人種が何を言うか」ということだったのでしょう。

人種差別撤廃を百年も前に提案するという快事が、
教科書でもメディアでも語られないのは、
敗戦後、GHQの日本統治の7年間
戦前の日本の歴史、文化、伝統をすべて否定し
厳しい言論統制をし、それがなぜか未だに残っているから、
だそうです。(自虐史観)

もったいない話です。


「日韓断絶」にも非常に興味深い解説がされていますが、
長くなるので、また次回に。



(10:07)



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MK(女性)

Author:MK(女性)
終活で戸建てからマンションへ
2020年2月に転居しました。
シンプルかつコンパクトに暮らす
丑年、水瓶座。趣味はピアノと
ドール。神奈川県生まれ。
長野県在住。

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