野良犬の値段 百田尚樹

かつて放送作家であり、テレビ局やマスコミをよく知っている百田氏が
書き下ろしただけあって、面白くて読みごたえがありました。
特に、現代のネット社会、ツイッターを利用する人々の心理、
パソコンを使った犯罪、テレビ局がワイドショーでやる印象操作、
新聞が書き立てマスコミが煽り、一人の人間の人生を滅茶苦茶にしておいて、
後始末はしない、
それによってホームレスにまで落ちていく人がいる。
そういった諸々のピースを一つ一つはめ込んで一つの絵にしてみせた、
と言う感じのミステリー小説です。
文章は平易で、深刻ぶらず、時にユーモラスで、読みやすい。
小説家とは、「今から面白い話をするから、金をくれ、という商売だ」という
百田氏は全く正しい。まさにそれを地で行く小説です。
あと、活字が大きいのもシニアには嬉しかったです。
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ピアノ演奏を右側から撮ってみたら、生活空間が写ってしまうのがちょっと・・・。
曲は、「マホガニーのテーマ」
コーヒーのコマーシャルに使われましたが、元はダイアナ・ロスの歌です。
(9:47)

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